2/13/2011

Yさんのこと 9

Yさんの死を知らされた時、私自身は、やっと死の淵を脱したところでした。

1日、2日、3日、私は病院で沈黙の時間を過ごしました。頭の中でYさんを施術した日々を 繰り返し回想し、私はどうすべきだったのかを、自分自身に問い続けました。

そして私なりに得た答えは、「私は初めから無力なものである。」と言うことでした。

天から与えられたであろう命とその人自身の自然治癒能力。それこそがほとんど全てであり、
私たちがお客様にできる事はほんの手助けにすぎない。100%の内のほんの数%にすぎないのだろう。

無力な自分自身を知ったとき、自分自身に命があることが心から感謝できました。

そして、Yさんの冥福を心から祈ることができたのです。